レーザー加工機を入手する方法は色々考えられます。予算があるなら有名メーカーの数百万円の物を買えば、メンテナンスや消耗品の購入や修理なども簡単ですが、数万円でCO2のレーザーカッターを買おうとすると、リスクを覚悟して安い本体を探さないといけません。
技術がある方はレーザーカッター自体を自作してしまう強者もいます。
当ホームページの管理人も、技術はないですがレーザーカッターに使えそうなマイコンボードやステッピングモーターなどが手元にあったので、自作できないかと思い毎日研究していたところ、オークションに電気のリークしている新品のジャンク品というのが超格安の即決価格で出品されていたので、考える前に落札ボタンを押していました。
リークするくらいの高電圧が流れているようなので電源は大丈夫だと思い、配線の絶縁を見直したのですがダメで、他に疑わしいのはレーザー管だったので、AliExpressでレーザー管と保護メガネを注文しました。
AliExpressは中国の通販サイトなのですが、日本からでも小ロットで購入することができます。
しかも、送料を入れても日本では考えられない安い価格で販売されている商品もあります。
更に、Confirm Goods Received(商品到着を確認)というボタンを押さないかぎり相手に支払いがされないので、商品が届かずお金だけ取られる心配は一切ありません。
逆に、荷物を受取ったら必ず相手に知らせないといけないので、その分が一手間余計にかかります。
忘れた頃に荷物が届きますが、必ず忘れずにConfirm Goods Receivedを押して、相手に荷物の届いたことを知らせてあげてください。
AliExpressのサイト自体は機械翻訳で日本語で表示されるのですが、トラブル時には英語でのやり取りになるので、当ホームページの管理人のように全く英語ができないと少々敷居が高いのと、到着するまで2~3週間の日数がかかるのが欠点です。
今まで十数回ほどAliExpressで取引しましたが、トラブルは不良品が1回来ただけで、その時のやり取りは翻訳サイトを使って何とかなりました。
レーザー管は当時の日本円で本体が8,000円+送料3,000円の合計11,000円くらいだったと思います。日本国内で購入する値段の1/2~1/3でした。
3週間くらいで中国から到着しましたが、レーザー管単品なので思っていたよりしっかりした梱包がしてあり、破損もなく無事にレーザー加工機からレーザー光が出るようになりました。
しかし、付属のホースが細すぎて使えなかったり、多少は手を加えるようになると思ったほうが良いです。
トラブル時のやり取りが嫌であれば、値段はAliExpressの倍以上と高いですが、最近はAmazonや楽天市場やYahooショッピングなどでも、同じような機種のCO2レーザー加工機が販売されているようなので、値段は高くなってしまってもAmazonや楽天市場やYahooショッピングなどの日本語で対応してくれるショップで購入するのが安心かもしれません。
本体は木箱に入ってきますが、ガラスでできているレーザー管が本体に組み込まれた状態で木箱に入れられてくるので、中国からの輸送時に中のレーザー管が破損してしまうトラブルが多数見られます。
当ホームページの管理人がオークションで落札したレーザー加工機もそのパターンだったようで、目に見える破損は無くてもレーザー管の中の炭酸ガスが抜けていたようで、レーザー光が全く出ていませんでした。
それではレーザー加工機を入手する、それぞれのパターンを見ていきます。
自作レーザーカッター
自作でレーザー加工機を作る場合ですが、あたりまえですがレーザー加工機自体の構造を熟知していないといけません。
レーザーを出す為にはレーザー管に数万ボルトの電圧を流さないといけないので、一歩間違えれば火災や感電の危険があります。
更に、レーザー光線自体も出力が40Wとレーザーポインターの比べ物にならないほど強力で、レーザー光も赤外線領域の波長なので目には見えません。
もし、誤って直視や反射したレーザー光が目に当たれば失明の危険性があります。
部品自体も、3Dプリンターと違ってX軸とY軸しかないので、3Dプリンターほどの入出力数のあるマイコンボードやステッピングモーターの数までは必要ないにしても、レールやベルトや電源やレーザー管や反射ミラーや集光レンズやウォーターポンプや送風機などをそれぞれ集めるのは大変です。
レーザー加工機を制御する為のファームウエアとなるプログラムもマイコンボードに自分で書き込み、自作した機械に合わせてセッティングを行わないといけません。
ケースも反射したレーザー光が外に漏れないようなしっかりしたケースが必要です。
総合的に考えると、自作レーザー加工機は仕組みを理解するには一番良いかもしれませんが、手間やコストを考えると、当ホームページの管理人のような素人にはあまり良い選択肢ではありません。
国内ショッピングサイト
次にAmazonや楽天市場やYahooショッピングなどの、国内のショッピングサイトで購入する場合です。
この場合はショップが既に海外から輸入してある商品を発送する場合と、注文はAmazonや楽天市場やYahooショッピングなどで受けて、発送は海外の工場から発送する2パターンあります。
国内に在庫を持っているショップ
国内に在庫を持っているショップの場合は、レーザー加工機のトラブルで一番多いと思われる、輸送時のレーザー管の破損のリスクが少なくなります。
海外の運送屋さんは少々手荒なので、雑に扱われてガラスのレーザー管が破損するリスクが高いので、きちんとしたショップであれば日本に入ってきた時点で破損のチェックをしているはずです。
日本国内から日本国内の配送であれば、輸送距離が短いので輸送時のレーザー管の破損のリスクは少なくなりますし、破損時に保証がされる場合もあります。
勿論、日本の運送屋さんだからといって100%安心ではありません。
以前にガラス水槽をネットで購入した時に、歩くことがやっとのお爺ちゃんの配達員の方が持ってきてくれたのですが、到着した段ボールを開けてみると、見事に底のガラスが粉々になっていました。
重いガラス水槽だったので、どうやら落としたようです。
その時は保証でもう一度新しい水槽を送ってもらいました。
国内からレーザー加工機を発送する場合、大きなレーザーカッターの在庫を国内で持っているショップは少なく、値段もかなり高額になっています。
国内に在庫を持っていないショップ
次に国内に在庫を持っていないショップの場合です。
この場合はAmazonや楽天市場やYahooショッピングなどで注文を受け、発送は中国などから発送します。
その為、到着まで2~3週間とAliExpressと同じくらいの時間がかかりますし、輸送時のレーザー管や本体の破損のリスクも高くなります。
トラブルが発生した場合は、ショッピングサイト本体が日本語のサイトなので、やり取りする時に日本語が使えるのは楽です。
しかし、値段は国内で在庫を持っているショップよりは安いですが、AliExpressで購入するよりかなり高くなっています。
AliExpress
AliExpressで購入する場合ですが、レーザーカッターを購入するにあたって気を付けることが何点かあります。
まずはAliExpressで購入する電化製品全般に言えるのですが、AliExpressは日本向けだけではなく、世界に向けた商品を販売しています。
その為、電圧や電源プラグも様々な国に向けた商品があります。
日本で使用する場合には、必ず100Vや110Vの電圧で、プラグ形状もUSプラグとなっている商品を選んでください。
プラグ形状は間違えてしまってもパソコンなどのコードが使えたり、電気屋さんでプラグだけを購入してきて付け替えたりすることができますが、電圧は間違えて200Vを選んでしまうと、100Vから200Vに変圧するステップアップトランスという変圧器が必要になってしまいます。
(家のブレーカーまで単相3線式で電線がきていれば、電気屋さんや電気工事士を取得して、200Vの子ブレーカーを増設して200Vの専用回路を1回路作っても良いですが。)
100Vと200Vの両方に対応している商品を購入した場合でも、到着時に切り替えスイッチが200Vになっていることもあり得るので、電源を入れる前に必ず確認してください。
機械が200Vで流す電圧が100Vならすぐには壊れないと思いますが、100Vの機械に200Vの電圧を流すと一発で壊れると思います。
電圧だけではなく、配線類も正確に接続されているかもチェックが必要です。
以前、知り合いがAliExpressではないですが4輪バギーを中国から輸入した時に、ウィンカーやらライトやらストップランプのほとんどの配線がでたらめに接続されていることがありました。
他に気を付ける点は、AliExpressのホームページに掲載されている写真は使い回しが多いので、写真と同じ物が届くとは限らないです。
付属品などが違うグレードの写真なども使用されているので、写真だけで判断せずに商品紹介のページの隅から隅まで良く見て内容を確認してください。
稀に写真よりも新型の商品が届くこともあるようです。
レーザー加工機ではあまりありませんが、細かい商品を幾つも注文する時は、一度にまとめて注文しない事です。
数を間違えられる事が多いようです。
注文した数より多く入っている事もあるようですが、不足しているとトラブルの元になります。
どちらにしても買った数だけ送料がかかるので、5個欲しい時は5個を一度に注文しないで、面倒ですが1個を5回注文するのが良いです。
気を付けないといけないのは送料と別に関税のかかる商品もあるので注意してください。
チャットも出来るので、100VにできるのかやUSプラグにできるかなど、不明な事があれば質問することもできます。
返答も迅速に帰ってきますよ。
英語でやり取りしないといけないのが英語の苦手な人には大変ですが、送料を入れてもこんな値段でレーザーカッターが買えるのはとても魅力的です。
オークションサイト
最後にオークションでのパターンですが、当ホームページの管理人はこのパターン+パーツがAliExpressのパターンです。
オークションでは業者が新品で出品している場合と、個人が中古やジャンク品を出品している場合があります。
業者が新品を出品している商品を購入するのがもちろん良いですが、トラブル時にはオークションサイトは基本的に介入しないので、業者と直接やり取りしないといけないので業者選びが重要になってきます。
個人が出品している物に関しては、オークションなのでいつどんな状態の物が出品されるか分からないので何とも言えません。
兎に角、こまめにオークションサイトをチェックして、出物が出品されるのをひたすら待つしか方法がありません。
もし、出物が見つかっても、大型の機械なので送料にも注意が必要です。
品物自体は大きくても大人1人で運べる重さですが、木箱に入れられると重さや大きさが増します。
下手をすれば送料の方が高くなってします可能性もあります。
当ホームページの管理人は、出品者の方に直接引取可能か確認してOKだったので、車で2時間くらいの距離を直接引取にいきました。
とても親切な方で、車に積み込むところまで手伝ってくれました。
運が良ければ当ホームページの管理人のような、レーザー管が破損しただけの新品のレーザーが超格安の値段で手に入るかもしれません。
まとめ
趣味でレーザーカッターを始めるには、なるべく安く始めたいところです。
レーザーダイオードを使用したレーザーカッターは安価に売られていますが、アクリルなとをカットするには高価なCO2のレーザーが必要です。
そうなると、オークションで出物を待つのが一番良いのですが、早く始めたい方は輸送時のレーザー管の破損のリスクが高くなりますが、AliExpressで購入するのが無難です。
どちらにしても、レーザー管や冷却水循環用のポンプは消耗品なので、AliExpressの会員登録はしておいても損はないと思います。
最後に他にお金のかかる部分ですが、レーザー加工機はソフトも必要です。
ソフトが付いていないこともないですが、付属のLaserDRWはそのままではほとんど使えないので、もう一つのCorelLASERというCorelDRAWのプラグインを使用している方が多いのではないでしょうか?
このCorelDRAWというソフトはAdobe Illustratorのようなグラフィックソフトで、価格も4万円くらいとなかなかの金額です。
結局、レーザー加工機本体を格安で入手しても、ソフトがレーザー加工機の値段を上回ることになってしまいました。
初めてだったので仕方なく購入しましたが、カットと彫刻がどうやってもズレてしまうので、厳密な物を作りにくくて他の方法を探していたら、JW-CADやInkscape+Laser Draw Inkscape Extensionなどの優れたフリーソフトだけで作品が作れることが判明しました。
とりあえず、CorelDRAWは体験版があるので、それで試してみても良いですが、いざ購入する時に安いからといってCorelDRAWの一番安いグレードはCorelLASERが使えないので購入してはいけません。(やってしまい、更に無駄な出費を増やしました。)
現在はJW-CADやInkscape+Laser Draw Inkscape ExtensionとLaserDRWのみで、CorelDRAWはほぼ使用していません。
ソフトにお金をかけなくても、優れたフリーソフトのみでレーザー加工機を使うことはできます。
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